2003.08.15
CSBA, Canadian Sports Business Academy
『スキー/スノーボードの本場・ウィスラーでスポーツを学ぶ』
2010年オリンピック開催地に選ばれたウィスラーの大自然に囲まれた最高の環境で、スポーツを専門的に学ぶことができます。授業は全て英語で行われるので、自然に英語になじむことができるのも魅力です。
★時間の流れが速いから、寝るひまがなくても苦痛じゃない。
(Atsushiさん:スノーボードインストラクターコース2学期目。)
−まず、留学のきっかけを教えて下さい。
「叔母が米国の大学院で勉強していて、そっちに暮らしていると日本にいた時とは物の見方が変わるという話にとても影響を受けていたんです。大学3年のときに、自分の将来をまじめに考え出しました。その頃、はまっていたスノーボードの雑誌を読んでいて、この学校を知り、カウンセリングを受けたんです。海外へ出たい、英語を勉強したいという持ちがあるが、モチベーションが続くのかという不安があったから、自分の好きなことをやりながら英語を学べるCSBAを選びました。プロになってそれで飯を食おう、という気持ちはなかったので、プロコースでなくインストラクターコースにしました。」
−1学期の授業では、どんなことをしましたか?
「1学期は、ハーフパイプなど学びました。2学期からはスノーボードは出来ない代わりに、ハイキング、サッカー、カヤック、テニス、ゴルフなどスポーツもしながらトレーニングです。やっぱり楽しくないと意味がない、それが日本での取り組み方と違うところだと思います。体力作りは、楽しみながら自分のモチベーションを高く保ちながらやらないと、上達しないし、やる気も出ない。いろんなアクティビティを通してティーチング・コーチングを習っていきます。」
−英語のクラスと、ESLの先生について教えて下さい。
「1学期の英語のクラスは、2クラスに分かれて基本的な日常会話を学びました。先生は日本人に合わせて授業をしてくれます。日常会話を中心にやるので、買い物のときなどに役立ちますし、地元の人の立ち話などを耳にしたときに、あ、これ学校で習ったな、と気が付くことがあります。まだ英語力が上達したという実感はないですが、寮で暮らしているので、秋にホームステイに移って、なるべく現地の人と話す機会を持ちたいと思います。」
−インストラクターの資格取得を目指していますか?
「レベル2を目指しています。あわよくば、その上を(笑)。スノーボードのスキルと、インストラクターとしてのスキルを4日間かけて審査されるらしいけれど、まだテキストさえ見ていないから、なんとも言えない。スノーボードのスキルの方だったら、受かる力を持っている奴らは何人もいます。僕は、そういう奴らに教えてもらっているんです。カナダ人の先生だと、言っていることはなんとなく聞き取れても、自分の聞きたいことがなかなか言えないけど、身近に上手い奴がいると、日本語で聞ける。カナダまで来る奴の中には、日本でも山にこもってインストラクターやってたりする奴もいるんで、こいつに負けないように、と目標を決めて、そいつに追いつくように、がんばれます(笑)。」
−(笑)寮生活は楽しいですか。
「いろんなとこから集まってるから、方言もあって、楽しい!カナダに来てすぐの頃は、時差ぼけで皆朝5時ごろ起きて、寮の裏庭にあるトランポリンではねてたり(笑)、夕方は5時ごろに寝る生活が2週間近く続きましたね。」
−試験の日程と、その後の計画は?
「レベル1が12月で、レベル2は2月です。インストラクターにはなろうと思ってなくて、TOEICのスコアを700点まで伸ばして、日本に帰って普通の仕事をしたいと思っています。ただ、1年間カナダにいたら、考え方も変わっていくと思う。実際2ヵ月前に来たときと、少しづつ変わっているし・・。こっちの生活は充実しているから、日本にいた時より時間の流れが速くて、日本で大学生をやっていた頃のだらだらした生活と比べて、寝るひまもないくらいだけど苦痛じゃない。これは話し始めたら長くなるけど(笑)、これからまた違う目標ができるかもしれません。」
★国際インストラクター資格取得も夢じゃない。
(Murakamiさん:コーディネーター/CSBA卒業生。スキーのインストラクター資格をもつ。)
−CSBAの特徴をおしえてください。
「CSBAは、ウィスラ−の大自然とスポーツ施設の豊富な環境を生かして作ったスポーツ専門学校です。現在プログラムは、23名の生徒のうち19名がスノーボードのコースを取っています。プロコースは、プロの選手を最終目標に設定しています。インストラクターコースは、世界で通用するインストラクター資格の取得を目指します。スキーコースもありますが、ここ2年は断然スノーボードが人気です。冬には短期の学生が増えるので50名近くなります。
その他のテニス、ゴルフ、カヤックなどのコースは、希望者の人数によりスタート日や時間割も変わりますので、まず問い合わせをしてもらうのが一番です。」
−授業は英語で行われるのですね。
「例えばスノーボードが好きな人だったら、スノーボートを英語で学ぶことで、スノーボードも上達するし英語にも興味が保てますよね。好きな事を通して語学を学べば、楽しいし、飽きない。CSBAでは、スポーツ、自然、文化を通して英語を学んでもらうようなプログラムを心がけています。アクティブイングリッシュという授業では、ストレッチや細かい身体の動きを含めた英語表現を覚えていきます。最初の20分くらいは教室で、その後、外にでていくことが多い授業です。その他、フリスビー、サッカー、テニス、ソフトボールなどのスポーツを行いながら、各スポーツで使われる英語を学びます。CSBAと契約しているインストラクターは皆、レベル4の資格を持っていて、ウィスラーのインストラクターは、世界中から来るお客さんを相手にしますから、エンターテイナーが多いです。3、4カ国語話せる人もいますよ。」
−一般的に、生徒さんの英語のレベルはどのくらいですか。
「ほとんど英語を話せない人から、留学経験のある上級者までとても幅があります。文法ができても会話ができない、逆に、文法はできなくても積極的に、単語でコミュニケーションが取れる生徒もいます。2学期から3レベルに分けて、1学期の授業からのフィードバックを受けて、生徒の要望に沿う努力をしています。スポーツに関しては、怪我が発生することもあるし、色々なことができる機会を与えてあげたいので、語学学校のように週の午前は英語、というかっちりと固まった時間割ではありません。バラエティに富んだ内容で、臨機応変に対応します。」
−文法のクラスはあるのですか。
「基礎英語を組み込んではいるものの、どうしても日本と同じ退屈な授業、という感覚が生徒から抜けきれないため、ゲームを取り入れたり、実践的な場面、例えばレストランでの場面などまずトピックを決めて、そこで使われる会話や単語を覚えるようにします。」
−スキー,スノーボードの国際インストラクター資格取得についての情報を教えて下さい。
「レベル1は、初心者や子供を教えるレベル、レベル2は、中級者対象に教えるレベルです。レベル2は1年コースを取れば取得は難しくないのですが、レベル3になると、上級者に教えられるレベルですので、かなり取得が難しい資格です。英語の面では、個人差はありますが、一年コースを取れば、聞き取れて自分の意見を言う、というレベルまで上達することが可能です。一例として、私もCSBAでレベル3のライセンスを取りましたが、私の同期で、TOEIC800点を取って、レベル3の資格も取り、BC州のスキー場でボランティアを終え、現在はニュージーランドで教えている者がいます。やはりスキーもスノーボードもレベル3になると、国際資格ですのでどこからも歓迎されます。日本にもインストラクター協会があるのですが、これとは全く違うものです。」
−国際インストラクターになるには、英語力が必要なのですね。
「インストラクターは、生徒の技術を一瞬で判断して、それをどう直したらいいか、言葉で説明できる能力が必要です。そのため、インストラクター英語という科目があり、例えばアングレーション、インクリネーション、アップヒル、ダウンヒル、バック、フォワード、などインストラクターが指導の際に必要な語彙などを学びます。スポーツ共通の指導用語は多いですから、テニスなど他のスポーツを通して、インストラクター英語を学ぶことが出来ます。」
★カナダ唯一のスノーボード・レベル4コーチ。
(Dan先生:ツカレタカァー!?というニホンゴで生徒達をなごます。プロのスノーボーダーとしては、ハーフパイプのワールドカップを転戦している競技者。ナショナルチーム本選手にもなろうと思えばすぐになれる立場なのです。)
−コーチとしてのバックグラウンドを教えて下さい。
「CASI(Canadian Association of Snowboard Instructors)のレベル4インストラクターで、レベル4コーチでもあります。レベル4のスノーボードコーチはカナダで現在自分ひとりなんだ。」
―すごい!・・でもコーチはインストラクターとどう違うのですか。
「インストラクターは、リゾートなどで1日レッスンをしたりするけど、コーチの提供するプログラムは、選手を長期間トレーニングし、手助けするためのもの。今日のトランポリンがまさにそれだよ。ただボードで滑るだけじゃなく、雪のないときでもスノーボードを上達させるために、様々なアクティビティを取り入れるんだ。」
−CSBAで教え始めてどれくらいになりますか。
「このクラスは5月から始まったけれど、CSBAでは4年間教えています。フルタイムではないけどね。CSBAの他にも教えています。ワールドカップで冬は世界各地に行くから、ここを離れるときは、他のコーチが教えるんだ。生徒達は違うコーチングスタイルをみることができるから、それはいいことだよ。」
−CSBAの生徒達について教えてください。
「彼らは5月に来てからずっと滑っていたよ。彼らの何人かは上級技術を持っている。12月にシーズンが始まるけど、そこに向けてトレーニングをしているんだ。彼らはプロスノーボーダーのコースだから、最大の目標はプロのスノーボーダーになってスポンサーを獲得してそこから資金を得ることだけれど、それは簡単じゃない。もしプロのスノーボーダーになりたければ、まず色々なトリックやテクニックができることが大切なんだ。このコースを取ったらプロになれる、なれないというのではなくて、カナダへ来て、テクニックを可能な限り全て学び、可能な限り滑る。この1年のコースは、そういう意味でプロになる壁を低くするプログラムなんだ。」
−ウィスラーという立地の利点は何だと思いますか。
「例えば、プロになるのはテクニックだけでなく市場に訴える力も必要です。雑誌やビデオに取られるには、COOLであることも大事なんだよ(笑)。それを僕が教えるのは難しいけど、ウィスラーは、スノーボード界の最先端を行く人たちが集まるから、最新のスタイルや文化にも触れられるよね。プロのボーダーたちに囲まれて、触発される環境というのは素晴らしいと思うよ。」
−英語の面で、コーチをする障害はありますか。
「雪の上ではかえって簡単なんだ。スノーボードに関して、日本では多くの英語を使うし、実際にやって見せることができるけれど、雪のないところでは、特別なトリックやテクニックを言葉で説明しないといけないから、できるだけ実際にやって見せて、彼らが本当に理解するようにしている。だけど、それだけでは彼らが英語を話せるようにはならないから、偏らないようにします。例えば今朝、教室でスノーボードのコーチング理論を教えてきました。生徒達は、クラスで僕が話していることと、雪の上で見たことを関連付けることで、より理解する。英語の習得に一番良いのは、1年だけでなくしばらくカナダにいて、ホームステイなどで地元の人と話す機会を作ることだね。」
−生徒さんたちは若い人が多いですが、女性もいますか?
「インストラクターコースに数名います。冬にはもっと多くなるよ。冬にはスノーボードの能力によってクラスに分かれ、屋内の授業は、インストラクターコースかプロコースによってクラスが分かれます。」
−この先プログラムはどんなことをやるのですか。
「トランポリンを使って、本当のスノーボードで使われるより複雑な回転を組み合わせたトリックを練習していき、冬実際に滑る前に、身体をコントロール出来るようにする。トランポリンで上達しておかないと、雪の上で足から落ちて怪我をしてしまうから、安全のためにもね。体を鍛えて、バランス力もつける必要があるから、彼らにはフィットネスプランナーがついて、プログラムを組みます。」
★学校と授業の風景
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寮の裏庭にあるトランポリンは、スノーボードのクラスで使われる。ゆっくりした英語で説明しながら、実際にやって見せるDan。
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スノーボードクラスの生徒の皆さん。5月に1年のコースを始めた。第1回のトランポリンクラスでは、回転、落ち方などを研究。
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ファーストエイド(応急手当法)のクラス。生死にかかわることなので、先生はまじめに受けるよう生徒に指導していました。
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スノーボードのチューンナップルーム。皆さん板を1枚は持ってきますが、その他にカナダで買っていく人が多いとか。
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トランポリン用、しかもブーツのバインディングが取り付けられているので、実際にブーツを履いてトランポリンでバランスの練習が出来る。
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MSワードやエクセルなど、社会人として必須のスキルが学べるコンピューターの授業がある。上級者にはウェブデザインも。
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ウィスラービレッジのカフェの前でくつろぐにこやかなマウンテンバイカーたち。すごく背が高い!バンクーバーからきたそうです。
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ビレッジスクエアにはヨーロッパのように花があふれるカフェが並ぶ。8月初旬とあって、平日でもにぎやか。
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CSBAの入り口。同じ建物にはホテルをはじめ、映画館やレストランなど様々な施設が並ぶ。
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★リーダーシップや対人コミュニケーションスキルも養うキャンプは生徒全員参加。
(Hikiさん:アウトドアプログラムコーディネーター/バンクーバー島でカヤックガイドの経歴を持つ。)
−Hikiさんは、アウトドアコースをコーディネイトしているのですね。
「CSBAではせっかくカナダに来た生徒に、カナダのインストラクターに英語で直接指導を受けてもらうため、私自身はインストラクターをしていません。ただ、スキー場など管理された場所と違って、野外は安全確保がとても重要です。英語が上級の生徒もいますが、そうでない生徒へは危険区域など日本語で説明することが出来ます。」
−なるほど、カナダの自然は日本と規模が違いますからね。
「基本的にスタッフは、生徒が理解しようと努力した後、本当に分からなければ最後に、日本語で手助けするようにしています。2学期になると、生徒達は英語を話せないながらも、インストラクターの言っていることがなんとなく分かるようになってきます。また生徒同士で助け合うことで、チームワークが良くなる効果もあります。」
―CSBAでは、クラスがかっちり分かれているのでなく、全生徒が1つの催しに参加できる機会も多いですね。
「9月の始めに、全生徒の1泊2日の野外キャンプを計画しています。カナダの自然を体験するという目的の他、特にスポーツインストラクターとして、リーダーシップや対人コミュニケーションスキルも大事ですので、それを養う目的があります。いきなり行くのでなく、野外ガイドをインストラクターに迎えて、事前にバックパッキングやリーダーシップの授業を学んでいき、実際のキャンプで実践できるように組み立てられています。」
−観光客が多いですが、ウィスラーにも地元コミュニティがあるのでしょうか。
「地元のイベントはすごく多いですよ。誰でも参加できるマウンテンバイクのイベントが週に2回あったり、コースもいろいろあります。個人ではなかなかそういったイベントには参加しづらいですが、学校にいれば情報も得られるし、仲間と参加しやすい。学校ではその手伝いをします。自分の興味のあるアクティビティを通して地元のカナダ人と触れ合うことができます。ウィスラーは大きい町ですので、コミュニティの中に入ればボランティアなど様々な機会があります。」
★カヤックのほかにも、いろいろなスポーツをやることによって体力もつく。
(Takashiさん:6ヶ月間のアウトドアコース。カヤックを中心にコースを組んだ。)
−留学を考えた経緯を教えて下さい。
「大学のときに海洋実習があって、カヤックに興味を持ちました。この学校はインターネットで知り、スタッフの方に話を聞き、アルバイトをしてお金を貯めて来ました。」
−CSBAでの毎日はどうでしょう。
「充実しています。カヤックばかりやっているのかと思ったんですが、カヤックは週2,3回。あとはキャンプやバックパッキング、フィッシングやマウンテンバイク、いろいろなことをする機会があります。カヤックは好きだからカヤックばかりでもかまわないけれど、色々なほかのスポーツをやることによって、変化があって楽しいし体力もつけられます。寮は1階に4人、2階に4人の部屋があり、2階がキッチンなどがあって広いので、集まっていろいろ話す機会があります。皆仲良いですよ。」
−プログラムは具体的にどういった内容なのですか。
「5月に来て、6ヶ月の大まかな流れと目標を設定し、スポーツジムのプールで最初の数回は練習しました。生徒は他に3人いたので、講師と1対4で、夜間に指導を受けました。その後は、車で2時間ほどのところにある川に行って、川で練習しました。昼間は、英語のクラスや他の様々なスポーツなどのクラスに参加しました。カヤックの他に、マウンテンバイクをする機会があり、毎週月曜日の夕方から地元のマウンテンバイクの集まりに参加しています。2学期の現在は、カヤックショップに行き、スクールをやっているときはそこに参加したり、川に行くときもあります。」
−最終的な目標を教えて下さい。
「BC州のカヤックガイド協会の、ベーシックホワイトウォーターというインストラクターの資格を目指しています。日本に帰って、カヤックスクールでアシスタントとして働けたらと思います。日本にもスクールは本を見たら結構あるんですよ。」
<取材後記>
バンクーバーから車で2時間の距離、憧れのリゾート地ウィスラーにスポーツの専門学校CSBAがあります。立地は最高、治安や雪質の良さなど、ウィスラーの総合的な評価はオリンピック開催予定地ということで保証済みです。日本の皆さんの、カナダ、というイメージどおりの雪山が待っていますよ。
CSBAでは広大なウィスラーに広がるスポーツ施設を使って、一番人気のスノーボードをはじめ、数多くのスポーツ留学に対応できます。特定のスポーツばかりではなく、あらゆるスポーツやアクティビティが授業に取り入れられているので、学校の生徒みんなで一緒にアクティビティを楽しむ機会がある、というのがCSBAの魅力でもあります。ただスポーツは季節によって内容が異なりますので、まずお問い合わせをお勧めします。
授業は全て英語ですので、中学や高校で英語が嫌いだった人も、スポーツを通して英語に親しむことができます。もちろん、そこからさらに高いレベルでの英語の習得を目指す人は、各個人の努力とホームステイなどでバランスを取ることが不可欠となりそうです。共通のスポーツを通して知り合うクラスメイト達とは、語学学校とまた違った友情が生まれそうですね。
レポート Jpcanada.com取材班(Akira&kiri)
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