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毎週更新!カナダ留学・語学学校・専門学校『生』情報

2004.02.27

Winston College

『就職・移民を目指して少人数でスキルを学ぶ!』
バーナビーにあるWinston Collegeは、設立されたばかりの新しい学校です。
小さい学校だからこそ、専門スキルを少人数でじっくり学べます。


★ネットワークの知識はこれからの時代、必須のスキルです。
(Mike先生:ネットワーク工学プログラムのセキュリティ関係を中心に教えている。)

―先生の経歴を教えて下さい。
「私は6年前に移民としてカナダに来て、カナダでも認められるディプロマを取るために、IT系のカレッジに1年通ったあと、そのままカレッジでインストラクターとして働き始めました。現在は、午前はWinstonで教師として教え、午後はこの学校の反対側にあるネットワークセキュリティの会社で、ネットワーク・アドミニストレーター事をしています。

母国のエルサレムのヒブル大学では、コンピューターサイエンスを専攻しました。当時、コンピュータを開発する人たちは、マシンを相互に接続するということをしなかったから、ネットワーキングという分野がまだ無かったけれど、現在はマシンをネットワークとして接続してより多くの人が同時にコンピュータを使用しているから、ネットワーキングの知識はとても重要になってきています。でもほとんどのコンピュータユーザーは、インターネットやファイルの出し入れの知識しかありません。だからネットワーキングのスキルを持つ人が求められているのです。」

―ネットワーク・エンジニアリングのカリキュラムを見ると、様々なカテゴリーがあるようですが、どの分野を教えていますか。
「僕はコンピューターセキュリティを専門としています。資格で言うと、A+、ネットワーク+、Security+、Linux+、MCSEにそれぞれセキュリティが含まれます。インターネットを使用する人は誰でも、知っておかなくてはならないことが2つあります。ウィルス防止ソフトウエアでウイルスを阻止すること、そしてファイヤーウォールでウイルスの攻撃からコンピュータを守ること。コンピュータをウイルスから守るため、ソフトとハードの両面で、何かの対策を講じなくてはなりません。多くの人が高速インターネットを使っている今、侵入者がいてもそれに気づくことは不可能です。6万5千人もの人があなたのコンピューターファイルにアクセスしていても、あなたは気がつかないんです。

僕が午後働いている会社で扱っているのは、コンピュータとモデムの間に取り付ける小さなファイヤーウォール。この製品は、世界でただ一つの、コンフィグレーションの要らないファイヤーウォールです。使い方を知らなくても、誰でも使えます。僕は会社のネットワーク・アドミニストレーターであり、セキュリティにも深く関わっています。多くの検査をしなくてはなりません。顧客へのサポートもしますよ。会社で培った経験をWinstonで生徒と分かち合うことができますから、生徒は現場の視点から実践的な知識を得ることができます。

―先生自身が、スキルを持った移民として成功しているのですね。
「カナダはとてもおもしろい国です。僕が訪れたことのあるほとんどの国では、母国籍、母国語、その土地にどの位長く住んでいるか、といった背景がとても重要視されるのに、カナダではそれはたいした問題でないし、誰も気にしません。僕がここへ移民したとき、僕は英語をまったく話せなかったから、自分で勉強したよ。周りの人はとても協力的だったし、移民同士で競ったりしない。カナダはとても住みやすい国だと思います。ここにずっと住みたいし、ここからどこへも移りたくはありません。」

―そのネットワークセキュリティの会社の待遇はどうですか。
「設立されたばかりのとても小さな会社なので、給料はまあまあといったところです。でも今の僕にとって給料の額はあまり重要ではないな。セキュリティの分野はすごくおもしろいし、将来的に需要の拡大が予想されるから、やりがいがあります。年収ですが、ITの業界にはいろいろな職種があって、例えばプログラマーなど製品を「創る」専門的な職業であればそれだけ年収が上がりますが、ネットワークの仕事は何かを創る仕事ではありません。でも逆に言えば、最新のコンピューター・テクノロジーを学びたい人は誰でもネットワーカーになれます。たとえばマクドナルドで働いている人がネットワークのスキルを1年間学べば、年収をアップさせることが可能です。需要は拡大しています。例えば、マイクロソフトの今ある10種類のシステムの他に、これから5年間に10の新しい製品が出ると予想されていて、ネットワークはますます複雑になります。そこで、異なるシステムの入った複数のマシンを、相互に繋いで問題なく動くように、管理する人が必要なのです。ネットワーキングは、コンピュータを使う様々な業界で必要とされているマルチスキルでもあります。」

―このディプロマコースを卒業したら、実際に誰でもネットワーキングができるようになるのですか。
僕が常に気を配っているのは、彼らが試験に受かるように準備するのと同時に、現実に会社の中で同じことができること。もし授業の中で繰り返しやってできれば、どこの会社へ行ってもできるはずです。だから繰り返し実践することは大切です。たとえば今日はプロジェクトがあり、4つのコンピュータをネットワークで繋ぎました。2つのマシンはサーバーで、1つのコンピュータはウォール、そして最後のコンピュータはクライアントです。このような小さなネットワークができれば、100のコンピュータでも繋ぐことができるんですよ。今日はこのプロジェクトを一日やっていました。」

―生徒の英語のレベルはどうですか。
「Winstonのネットワーク工学プログラムの良いところは、ただ教科書を渡されてそれを読む、ということをしないこと。僕が行った専門学校は講義ばかりで、生徒は主に教科書を読んで、教師に理解できない部分を質問していました。Winstonでは、全く逆です。教科書はありません。僕自身が教科書です。僕は彼らに参考になる資料を渡して、クラスでは本を読んだりせず実践的にやっています。生徒のみんなはネットワーキングのことを全く知らなかったのに、今のところ十分ついて来ているし、もし理解できない点があったら、時間を割いて説明します。小人数だから質問がしやすいし、グループを組んでみんなで一緒に取り組むのも、実際に会社で必要なチームワークを養うのに最適です。

―マイクロソフトなどの資格認定試験が、Winston校内で受けられるそうですね。
「はい、そして資格試験の準備のためのソフトウエアがあって、それで試験を準備することができます。ただ、これは僕がコースの中で出す試験とは別のもので、外部の試験を受けるかどうかは彼らが決めることです。コンピュータ業界は移り変わりが激しいので、もし本当に使えるスキルを学ぶのであれば、この学校で1年間勉強してから、試験勉強に集中するよりむしろ、働いて経験を得るというのがベストでしょう。」


★世界中を飛び回って仕事をしたい。
(Jimさん:生徒/ ネットワークエンジニアリングに加えて今はTESLを同時に取っています。)

―なぜネットワークを学ぼうと思ったのですか。
「コンピュータが好きだから、というのが一番の理由です。あと、コンピュータとビジネスの知識があれば、世界中どこでも働けるから。ひとつの場所にとどまって仕事をするんじゃなく、世界中を飛び回って仕事をしたい。ネットワークのことについては、何にも知らなかった。ただインターネットを閲覧したりメールを送ったりするだけでしたが、現在は多くのことを学んでいます。」

―これまでにどんなことを学びましたか。
「5ヶ月目ですが、まずコンピュータのハードの部分を学びました。そして、複数のマシンをネットワークでつなぐことを勉強しました。その他、ワークグループを一括して管理するために、サーバーの使い方を学びます。これから僕たちは、ウィルスからネットワークを守るためのネットワーク・セキュリティについてもっと勉強していきます。」

―Winstonはどこで知りましたか。英語もWinstonで学んだのですか。
「Winstonは友達に紹介されて。広告とインターネットの公式サイトも参考にしました。英語はWinstonで勉強しました。小さい学校だから、先生が各生徒にたっぷり時間を取ってくれるのがいいと思います。生徒がクラスに20人もいたら、先生は生徒一人一人に同じように時間を取れないと思う。

―Mike先生は教科書の無い授業だと言っていましたが。
「先生は僕たちに必要なものをその都度、渡してくれます。写真とテキストと、質問がまとまったものです。」

―このプログラムを終えたら、どこで働きたいですか。
「僕は留学生ですが、カナダに残って働きたいです。このディプロマを終えたらワーキングビザを申請するつもりなんです。インド人のクラスメートも、そうすると言ってました。」


★日本で英語を教えて、日本語を習いたい。
(左からDebbyさん・Alisonさん・Vivianさん、Bonnieさん:生徒/TESLプログラム受講中。) 

―Winstonをどうやって知りましたか。
D:「私は移民でここに住んでいますが、Winstonは家が近かったので、TESLプログラムの説明会に参加して、決めました。」

A:「私はDebbyの友達で、彼女から話を聞いておもしろそうだと思って、説明会に参加しました。私も移民ですが、実は私、この建物の上のマンションに住んでいるんです。通学がとても楽だし、留学エージェントの人もTESLプログラムを薦めてくれたのです。」

V:「私はもともとカナダの高校へ行き、サイモンフレイザー大学を卒業しました。ビジネスの学位を持っています。私は最初からTESLを取って、アジアへ戻って英語を教えたいと思っていました。アジアと言ったけれど、私自身は台湾出身です。でも日本か中国を訪れたいと思っているんです。特に日本語を勉強したいから、日本で英語を教えて、その代わりに日本語を習えることができたらいいなと思います。Winstonのことは広告で見て、それからインターネットでも検索して知りました。3月には帰る予定だったのですが、このTESLの日程が私にぴったりだったので取る事にしました。」

―現在の授業はどうですか。
V:「おもしろいです。ESLの生徒の教え方の中にはアクティビティがたくさん盛り込まれているし、取っていて楽しいです。教科書はありますが、レッスンプランやプレゼンテーションが主で、講義ではないんです。

―TESLを取った後、どうしますか。
B「私もアジアに戻ると思います。台湾に帰ると思うけど、実は私も、日本へ行きたいなあと思っているんです。高校時代、日本語を勉強していたから。働くとしたら、今個人的にモンテッソリの教育法も勉強しているので、台湾の市場を調べて、私が得た知識が生かせるようなところで働きたいと思っています。」


講義ではなくデモンストレーションを中心とした授業を提供。
(Pierre先生/TESLとESLを教えている。


―先生の経歴を教えてください。
「6年前に台湾に行って英語を教え始め、それ以来ずっと英語の教師をしています。昨年バンクーバーに戻った後、カナダ人向けの専門学校でTESLのサーティフィケイトも取りました。とても経験の豊富なTESLの教授に出会い、いろいろなことを教えてもらいました。Winstonでは9月からESLとTESLのクラスを教えています。」

―ESLについて教えてください。
「今は一般会話のクラスを教えています。生徒は5・6人いますが、移民の母親の方が多いので、特に日常で使える会話に力を入れています。」

―TESLクラスについて教えてください。
「TESLクラスは、僕がカリキュラムをまとめたもので、一日4時間、5週間のプログラムです。今は7人の生徒がいます。TESLの1週目は一般的な概念を学んでもらいます。カナダ式のコミュニケティブ・アプローチを学びます。次の段階では、PPPモデルと呼ばれる型に沿って文法の教え方を学びます。それから、リーディング・ライティング・スピーキング・リスニングと、各スキルの教え方を学びます。これには3つの段階があり、準備段階、アクティビティ、まとめの段階というように段階的にスキルを習得できるようにします。4つ目に、カリキュラムをデザインします。今週はこのカリキュラムデザインをやっています。生徒たちは金曜までに、1週間のカリキュラムをデザインします。ほとんどの生徒は、ビギナーレベルのカリキュラムデザインを選択しています。というのも、母国に帰国して教えるのはビギナーレベルになるからです。僕自身の経験から言っても、文法がアドバンスでも、他のスキルはビギナーレベルの大人の人が多いのです。この段階を終えたら、他の学校へESLの授業の見学へ行きます。全部で20時間の見学時間があります。」

―英語の入学基準はどのようなものですか。
「基本的にコンピューターテストを受けてもらって、英語力を見ます。彼らは良くやっていると思います。先日はカナダ人向けのTESLの学校に行って、交換授業を行いましたが、彼ら自身がESLの生徒であるから、カナダ人よりよく知っていることも多いんですよ。複雑でない単純で分かりやすい言い回しを使ったりね。」

―講義の割合はどのくらいですか。
「教科書はありますが、講義はしません。僕自身が実際にやって見せて、グループでディスカッションして、実際にグループの中でプレゼンテーションして、というのを繰り返します。ダウンタウンの学校の中には講義が中心のTESLもあるようですが、僕はそれには賛成しません。なぜならコミュニケティブ・アプローチでは、先生は講義よりも実践的な要素に重点を置いているからです。だからこそ僕もTESLのクラスの中で、コミュニケティブ・アプローチを採用しています。生徒にできる限り練習させて、成果を生むように持っていきます。」


★学校と授業の風景
ESLの授業風景。ピエール先生は午前はESL、午後はTESLと忙しい。
ネットワーキングのクラス。少人数なので先生とコミュニケーションが取りやすい。
ネットワーキングのクラス。生徒たちは真剣に画面を見入っていました。
ビジネスアドミニストレーションのクラス。
TESLクラスの風景。今はプロジェクトが終わってみんなリラックス。もう帰ります。
2004年3月から始まるインテリアデザインのクラスのための製図台。
PCルーム。12台のコンピュータが並んでいます。
受付の様子。ITマネージャーとマーケティングコーディネーターの方。
スタッフのHelenさん。


スキルを学んで移民も応援。
(Ronさん:Director)

「Winston Collegeは職業訓練のための学校で、働くためのスキルを身につける学校です。プログラムはBC州で必要とされているものをそろえています。中国や日本から来る生徒たちは、カナダで学んでから、帰国して母国で働くことを選ぶ人もいますが、私たちは、彼らがここに残って働く、つまり移民するということも励ましています。私たちがそろえているプログラムは、BC州の需要に沿っていますし、卒業後もただしばらくカナダの滞在を楽しむだけでなく、ここに住む、つまり移民も夢ではありません。私たちはそれを応援しますよ。BC州はもっと移民が必要だし、バンクーバー一帯は外国人が住むのに最高の街です。
Winstonの特徴のひとつは、立地にあります。バーナビーのメトロタウンエリアは、ローワーメインランドと呼ばれる、広い意味でのバンクーバーエリアの中心地です。15分あれば、どの地域にでも簡単に行くことができます。私たちはここで安全な環境と良いプログラム、アクセスの良い立地と、スタッフによるサポートを提供しています。」



<取材後記>

大規模な専門学校とはまた違った、ゆったりとした雰囲気が流れているWinston Collegeでは、専門技術とESLを提供しています。韓国や日本人生徒の集中するダウンタウンのESLに比べ、Winstonの生徒は、移民と留学生が半々、台湾・中国・インドといった国籍が中心です。バンクーバーの隣の市でありながらも、郊外型の住宅地が形成されているバーナビーの土地柄によるものでしょう。

まだ開校したばかりの新しい学校ですので、今であれば完全少人数で専門スキルがじっくり学べるというのが一番の利点です。学校オリジナルの入学テストを受けて、もし基準に満たない場合は、特別に最適なESLの授業を組んでくれ、英語力をつけてからディプロマへ編入するかたちになります。Winstonの特徴として、技術をトレーニングするプログラムに関しては、テキストを使って講義というよりも実際に教師とコミュニケーションしながら実地で学んでいくという方針なので、詰め込み式の講義が苦手な生徒でも飽きずに学べるのではないでしょうか。

今回、特にネットワーキングとTESLという、今人気の2つのプログラムを取材しましたが、2004年からインテリアデザイン、ゲーム、アニメといったBC州で需要の高いスキルを学ぶプログラムも開講されます。これらゲームやアニメといった専門スキルはさらに専門性が高いため、年収も高く、才能のある留学生は積極的にバンクーバーの地元企業に採用されているとのことです。

レポート Jpcanada.com取材班(kiri)



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