2008.09.05
IAM Institute of Advanced Media
『クライアントプロジェクトで実務経験を積みながら、ウェブデザインを総合的に学ぶ』
2005年開校以来、更なる発展を続けるIAM。プログラム開始直後から実際にクライアントを持ち、クライアントプロジェクトに取り組むなど、勉強しながら実務経験が積めるとてもユニークなプログラム。カナダ人と留学生の割合が50/50で、日本でインターンシップをするオプションもあるという、デザイン、プログラミング、マネージメントとウェブデザインが総合的に学べる学校。
→2005年学校開校直後の取材ページはこちら
★IAMは、デザイン、プログラミング、マネージメントと総合的に学べるユニークな学校です!
(Gregディレクター:日本にも滞在経験がある親日派。IAM創立者。)
−学校設立の理由を簡単に教えてください。
「IAM設立当時、ウェブ制作は比較的新しい分野だった為、ウェブ制作に必要なグラフィックデザインとプログラミングの両方ではなく、どちらかを教える学校しかない状況でした。よって、デザインとプログラミングの両方を1年という短期間でしっかり学び、就職につなげるようなプログラムを提供する学校を作ろうと思い、IAM設立に至りました。」
−プログラムの特徴を教えてください。
「第一の特徴は、デザイン、プログラミング、マネージメントとを総合的に学び、そして各々をしっかり結びつける当校のユニークなカリキュラムだと言えるでしょう。また、このウェブデザインの分野でしっかり生き残っていくには、スキルだけあってもダメで、どのようにコミュニケーションを計るか、どのように伝えるかということも大切なので、そういった面もカリキュラムに含まれています。コミュニケーションの一貫として、TERM1から、実際の顧客とマッチングを行い、プロジェクトを作成していきます。TERM3では、ポートフォリオ作成やインタビューのノウハウも教えます。また、TERM4では、提携会社、又は、当校経営のIAMWEBSでインターンシップ(有給)をすることも可能です。
当校のプログラムが他と大きく異なるのは、今までウェブのプログラムというと、一日中レクチャー形式で長期にかけて、理論、知識を深く教えるか、卒業しても仕事でウェブをしっかり扱えない程度しか教えないかの、どちらかでした。それに対して、当校では、卒業生が、仕事できちんとウェブを扱えるレベルまで1年という短期間で持っていくことを目的としています。例えば、プログラミングに関しては、10くらいの言語があり、10全てを広く浅く教える学校が多いなか、広く浅くだと、どれもしっかり使えるようにはならないので、当校では、PHPという言語1つを、しっかりマスターするよう指導します。1つ知っていてもダメなのでは?と考える方もいらっしゃるでしょうが、就職して、就職先でウェブを立ち上げるのなら、その言語で立ち上げればよいので、十分なのです。また、ウェブが既に存在する会社に就職し、たまたま他の言語を使っている会社だったら、その言語を勉強すればよいだけのことです。コンピューター言語を1つしっかり学んでいれば、他の言語は、文法は同じで単語が違う、例えば、スペイン語をマスターした人がイタリア語を学ぶようなものなので、なんてことはないのです。また、この分野は、次々に新しいものが生み出されているので、生涯勉強を続けていくのは珍しいことではありません。」
−開校3年、IAMは、学校として更なる発展を続けていらっしゃいますね。
「はい、お陰様で。この業界で、しっかり認められるようになり、インターンシップ後にそのまま採用に至るケースも増えてきました。また、ウェブというのは、世界のどこにいてもチームを組んで一緒に取り組むことができる国境がない分野なので、学生は、カナダ人と留学生の割合が50/50を理想とし、今では、それに近い数字になってきています。よって、インターンシップ先もカナダ国外の会社を探し、現在では、アメリカに2社、日本に8社、ブラジルに1社受け入れ先を確保するに至りました。したがって、日本人の学生なら、カナダではなく日本に帰ってインターンシップをすることが可能で、そのままインターンシップ先から推薦状を書いてもらうことで、日本のウェブ制作会社への就職の道も広がります。
また、大学との単位移行/交換も始めました。ネルソン(BC州)にあるSilkirk
Collegeと提携し、IAMの1年プログラムを修了すると、Silkirk CollegeのNew Mediaプログラムに1年次の単位として全て移行でき、よって、2年次に編入が可能になりました。更に、そこで、2年次を修了すると、アルバータ州にあるLethbridge大学の3年次に編入でき、そのまま学位の取得が可能です。そして、日本のDigital
Hollywoodという4年制の大学では、3年次単位をIAMで履修する提携が合意に至りました。こうして、正式に学位取得への一貫として、IAMの授業(単位)が認められるということは、当校の授業の内容を保証するものだと思います。今後、より多くの大学と提携を進めていこうと思っています。」
★インターシップ先にそのまま採用が決まったり、ウェブ制作会社にデザイナー・プログラマーとして就職する学生が多いです。
(Fumiyoさん:Student Services Manager)
−Fumiyoさんのお仕事内容を教えてください。
「はい、学生さんのお問い合わせに答えたり、お申込のお手伝いをしています。ローカル(カナディアン)の学生の場合は、学生ローンなどファイナンスの面でも書類作成のお手伝いをしています。入学後は、学生さんの悩みや相談にのっています。」
−学生の悩みや相談というと、どういったものが多いですか?
「授業や先生に関することはほとんどなく、多くが卒業後の進路だったり、インターンシップをするかしないかということです。日本人の学生さんに多いのは、日本で働くのか、カナダで働くのか、また、カナダで働きたいとなると就労ビザが必要になるので、就労ビザは取れるのかなどといった相談です。就労ビザをサポートしてもらっての就労は、学生のスキルレベルだけでなく、受け入れ側のタイミングの問題もあるので、なかなか難しいのが実情です。カナダ人やカナダ移民の学生においては、卒業後は、インターンシップ先からそのままオファーをもらい採用にこぎつけるケースが多いです。フリーランスになる学生もたまにいますが、多くは、ウェブ制作会社にデザイナー・プログラマーとして就職しています。」
−ウェブサイト・コンピューターと聞くと、専門的で難しい印象がありますが、実際にそういった分野で働いていた学生が多いのですか?
「そういった分野で働いていた方もいらっしゃいますが、経験が全くない方も多くいらっしゃいます。ある程度の英語力があれば、コンピューターの専門知識や経験がなくても、十分ついていける内容となっているので、ご安心ください。」
(写真左:RegistrarのAsakaさん、写真右:Fumiyoさん)
★IAMWEBSでウェブディべロッパーとしてワークビザを取得しました!
(Naokoさん:IAMでの学生を経て、そのままIAMWEBSに採用が決まり、ワークビザを取得された優秀な学生。)
−このプログラムを取ろうと思ったきっかけは?
「はい、日本でプログラマーとしてITやサーバー関係の仕事をしていました。たまたま長期休暇の機会を得たため、英語の勉強を兼ねてバンクーバー留学を決めました。4ヶ月間、ESL学校に通い英語力向上に努め、その後、IAMに通い始めました。時代の流れとでもいうか、ウェブデザインをやってみようと思ったのが、IAMに入学を決めた理由です。他にも似たプログラムをいくつか見てみましたが、ネットワークだけやグラフィックスだけというように、IAMのように総合的に勉強できるプログラムがIAM以外になかったので、プログラムの期間や授業料の面も考慮した上で、IAMに決めました。」
−Naokoさんはそのままワークビザが数年もおりたそうですね。
「はい、お陰様で、IAMWEBSという、IAM傘下のウェブデザイン会社のウェブディべロッパーとしてワークビザを取得することができました。ワークビザ取得は大変だと聞いていたので、本当にラッキーだと思います。」
−IAMWEBSでは、どのようなお仕事をされているのですか?
「はい、クライアントの要望に沿ったウェブサイトの作成に努めています。大きなプロジェクトでは、数人でチームを作って作成にあたります。なので、プロジェクトマネージャーによって割り当てられたタスクを、しっかりこなしていくことが大切です。」
★将来の夢は、自分のウェブ会社を成功させることです!
(Caioさん:ブラジルからの留学生。カナダ移民申請中。)
−どうしてIAMでの勉強をすることにしたのでしょうか?
「はい、私はブラジルでインターネット関連の仕事を10年していました。コンピューターサイエンスの学位も持っています。今までプログラミングばかりだったので、何か新しいことがしたいと思い、ウェブデザインを勉強してみることにしたのです。」
−IAMの良い所を教えてください。
「はい、勉強しながら、実務経験が積める点だと思います。プログラマーとして働いていた時も、実際にやってみることによって学んだことが多々ありました。IAMでも、実際にクライアントの仕事をして初めて学ぶことが沢山ありますね。また、プログラムの最後にクライアントを持ってプロジェクトをこなすだけでなく、先生と授業のヘルプを得ながら、プログラム開始直後から、実際にクライアントの仕事をこなすチャンスがあるのは、とても良いと思います。」
−実際にクライアントと会うのは緊張しますか?
「はい、僕の場合は、10年もプログラマーとしてクライアントと接した経験があるので、そんなに緊張はしませんでした。クライアントとの接し方や、聞くべきことなどは、授業でしっかり前もって教えてもらえるので、助かりました。でも、クラスメートの中には、相当緊張していた人もいましたね。(笑)」
−プログラムで大変だったことは何ですか?
「はい、プログラムを通して、比較的楽しく勉強しましたが、Term3は、大変でした。勉強の内容が大変というよりは、時間の面で、タイムマネージメントが大変でした。というのも、ポートフォリオ作成を始め、クライアントの仕事、その他多々なるプロジェクトが同時進行だったからです。」
−将来はどうされたいですか?
「はい、カナダに移民(現在申請中)して、ウェブ関係の仕事をしたいです。自分でウェブの会社を持つことも考えています。また、コンピューター関係の教師にも興味があります。」
★コンピューター関係の勉強している友達は、みんなこの学校をすすめてくれました!
(Manamiさん:日本では、グラフィックデザイナー、キャリアアップの為、IAMで勉強中。)
−留学のきっかけを教えてください。
「日本でグラフィックデザイナーとして2年間働いていました。その時にフランスへ旅行したのですが、日本とは全く異なる労働環境、素晴らしいデザインなど知らない文化を肌で感じ、もっといろんな世界を見てみたいと思い留学しようと思いました。」
−IAMに通われることにした理由は何ですか?
「はじめにワーキングホリデービザでカナダへ来たのですが、カナダは日本と違い、グラフィックデザインよりWebの需要が多いと知り、Webの勉強をしようと思いました。コンピューター関係の勉強している友達はみんなこの学校をすすめてくれ、その時働いていたこともあって、夜間コースへ入学し、パートタイムでFlashとDreamWeaverのクラスをとりました。しかし、パートタイムでは満足できず、「もっと本格的に勉強したい」と思いフルタイムのコースへ通うことにしました。」
−IAMに入られて、英語力の面、高い専門性の面においても、ついていくのは大変でしたか?
「最初は、日常使わないような専門用語にとまどいましたが、専門用語は授業中何度も繰り返しでてくるので一ヶ月もすれば慣れました。また、プレゼンテーションの機会も多く、英語で人前で話すのは簡単ではありませんでしたが、これも回数をこなすごとに慣れてきました。」
−IAMに通われて、良かったこと、悪かったこと(面白かったこと、大変だったこと)を教えてください。
「IAMは実践で使えるような授業が多く、満足しています。例えばタームプロジェクトでは一人ひとりクライアントがつき、打ち合わせからサイトの構成、デザイン、プログラミングまで全てをこなします。Webサイトをつくる全体の流れもわかり、やりがいがあります。逆に大変だったことは、もともとグラフィックデザイン出身だったこともありWebサイトの構成、プログラミング言語には日々悪戦苦闘しています。」
−現在プログラム何ヶ月目(TERM)ですか?最後にこれからの予定を教えてください。
「現在6ヶ月目(TERM2)です。今後は、バンクーバーでWebデザインの仕事につきたいと思っています。」
★とても良いインストラクターに出会い、その人のおかげで今の僕があります。なので、僕も良いインストラクターになって、お返しがしたいです!
(Kevin先生:実力派の若手インストラクター。楽しく話し易い先生。)
−経歴を教えてください。
「はい、僕はもともとFINE ARTSといって絵画、彫刻、陶芸など芸術を3年勉強していました。たまたまグラフィックデザインを勉強している友人に薦められたのがきっかけで、僕もグラフィックデザインがどのようなものか1年の短期プログラムに申し込むことにしたのです。やってみたら、とても面白かったので、より深く勉強したいと思い結局計4年勉強し、コミュニケーションデザインの分野で学位を取得するに至りました。卒業後は、ウェブ制作会社で働く一方、IAMでクラスを担当し、2年になります。」
−Kevin先生はどのようなクラスを担当されているのですか?
「フルタイムプログラムで、TERM1ではイラストレーターやデザイン全般のクラスを、TERM2では、Interface
Conceptを、そして、TERM3ではポートフォリオマネージメントを担当しています。このポートフォリオマネージメントは、今まで作成した作品のなかでベストなものをまとめて、将来仕事を探す時に自分を売り込む材料にするものです。よって、このコースでは、僕は、教師というよりも、学生を正しい方向に導くコーチのような役割を果たします。ポートフォリオは一人一人が作成するデザインプロジェクトなので、1対1で対応することも多いです。」
―この仕事をされていて、楽しいことややりがいを覚える点は何ですか?
「はい、同じ学生をTERM1〜2〜3と担当すると、学生の成長ぶりがしっかり見れるので、楽しいですね。また、僕がインストラクターになった理由は、僕自身、とても良いインストラクターに出会いその人のおかげで今の自分があるので、僕も良いインストラクターになって、お返しがしたいという思いからです。なので、毎日工夫を凝らし、学生が興味を持つような授業をするというのにもやりがいを覚えますね。
また、インストラクターだけでなく、ウェブ会社の仕事、自分のウェブビジネス、そしてIAMWEBSでのウェブプロジェクトマネージャーとして、様々な仕事をこなしているので、毎日変化に富んでいてとても楽しいです。」
★学校と授業の風景
|
|
|
学校入口の様子
階段を地下へ下る
|
お洒落な感じの
学校受付
|
クライアントプロジェクト
真剣な様子
|
|
|
|
一人一台コンピューターを
使ってのクラスの様子
|
細かい指導が受けられる
クラスの様子
|
|
<取材後記>
今回は、開校3年、更なる発展を続けているIAMの再取材でした。前回の取材の時と同様、とてもユニークな学校という印象を受けました。というのも、授業を受けながら、実際にクライアントを持ち、プロジェクトをこなす機会が得られるのは、ここIAMだけだからです。しかも、全て、インストラクターの指導のもとで、クライアントプロジェクトを行うので、しっかりフォローアップもしてもらえます。また、最後の学期では有給インターンシップ(オプション)もあります。IAMが、IAMWEBSという制作会社を持っているからできるユニークなプログラムだと思います。
ESL学校との提携だけでなく、大学との提携や、海外の会社とのインターシップ受け入れ体制確立は、IAMのプログラムがいかに質の高いものかを証明すると思います。また、卒業生が、インターンシップ先にそのまま採用が決まったり、そうでない場合でもしっかり就職先を確保していたりと、素晴らしい就職率を誇ります。そして、教師は、皆パートタイム。教える傍ら、ウェブ産業でしっかり仕事をしている人達ばかりです。よって、最新の流行や技術が学べること間違いありません。
ウェブ作成に興味のある方は、是非一度覗いてみてはいかがでしょうか。1年のフルタイムプログラムでなくても、夕方のコースに申し込んでどんなことをするのか、試してみるのも良いでしょう。コンピューターの知識は、特になくても大丈夫だとのことなので、安心して、トライすることができると思います。
レポート Jpcanada.com取材班(Kitarou)
|
|