「当校は、1965年に創立された公立のコミュニティーカレッジで、主に大学編入プログラム、キャリア・プログラム、ESLプログラムを提供しています。本校生徒9000人のうち、75%が大学編入プログラムに在籍しており、毎年たくさんの学生がUBCやSFUのような四年制大学に編入しています。日本の短大卒の資格にあたる、準学士号(Associate Degree)を取得する事も可能です。
大学編入プログラム(University Transfer Program)とは、4年制大学の1・2年目の授業を当校で受け、残りの3・4年目の授業を大学で受講して学士号を取得するというシステムです。当校で受講する1・2年目のコースは、4年制大学の1・2年目のコースと全く同じものですが、当校では大学よりもずっと少人数のクラス設定で学ぶ事ができます。UBCでは1クラス200-300人もいるところ、当校では1クラス40-60人ですので、留学生にとっては勉強しやすく、友達を作りやすい環境と言えます。先生方とも仲良くなり、質問もしやすいですね。学費も大学に比べ確然に安いのも特徴です。
キャリアプログラムは、1-2年でサーティフィケートやディプロマが取れる実践的なプログラムです。こちらの方は、プログラム修了後すぐに働きたい人向けです。留学生にも受講しやすいプログラムはビジネス系ですね。ビジネス・マネジメントやマーケティング・マネジメント、ファイナンシャル・マネジメントやアカウンティング等が人気です。
ESLは、大学やカレッジへの進学を目指す留学生のために、進学英語学習プログラムとして、LEAP(Langara English for Academic Purposes)を提供しています。語学学校のESLとは違って、アカデミックな学習スキルに重点を置いているので、プログラムの質はどこよりも高いと思います。LEAPプログラムを終了すると、当校でのアカデミック分野への入学に必要な条件を満たす事になり、英語能力テストを免除され、本科へ直接入学することができます。
授業は厳しく、週に20時間の宿題が出ますし、セッション終了後も70%取れないと進級できません。しかしその分、真剣な生徒しか残っていかないのでクラスのモチベーションがとても高く、伸びも速いですね。生徒さんはレベル6ですでに、日本語でのカウンセリングが必要ないほどの語学力を持っています。
また、英語初級者には、STEP(Skills Training for English Proficiency)も提供しています。こちらはコミュニケーション・スキルを学ぶのに最適で、LEAPに入学する為の力をつけるプログラムでもあります。」
「LEAPプログラムは入学基準が定められていて、TOEFLやTOEIC、IELTS等で基準点数を満たしている必要があります。それらのスコアのない方は、LEAP/STEP予備テストを受けていただくことも可能です。STEPは国外からのお申し込みの際にはテストなしにご入学できますが、Vancouverに滞在されている学生はLEAP/STEP予備テストを受けていただきます。ただ、どちらのコースも人気で、すぐに席が埋まってしまいます。遅くても、プログラム開始の2ヶ月前には入学手続きを済ませる事をお勧めします。」
「はい。公立校の特典の1つに、在学中に申請できるワーク・パーミットがあります。これは、公立校に通う生徒のみがもらえるもので、私立校では申請できません。
まず、大学編入プログラムやキャリア・プログラムを受講している学生は、コースをフルタイムでとり始めて6ヶ月経つと、Off-Campus Work Permitという就労許可書がもらえます。これがあると、勉強を続けながら週に20時間までのアルバイトができます。
さらに、2年の大学編入プログラム又はキャリア・プログラムを終えると、今度はPost-Graduation Work Permitを申請でき、3年間の就労が可能になります。キャリア・プログラムによっては1年や8ヶ月といった短いプログラムもありますが、その場合は、学習期間と同じ期間だけ働けます。
この他に、キャリア・プログラムには選択支としてCo-op Optionというのがあります。2年間で6学期ある授業のうちの2学期を、学校で授業を受けるのではなく、有給の企業研修にあてることができる、というものです。勉強している分野でのお仕事になりますので、企業研修の経験を活かして就職先を探される方が多いです。研修先も当校で斡旋しています。」
「他のBC州の公立カレッジとの最も大きな違いは、我々が大学編入プログラムの専門校であることです。当校のプログラムの80%が大学編入プログラムで、その数は1300にも及びます。大学編入プログラムを扱うカレッジとしては、カナダ1の規模です。プログラムはカナダ内の他州の大学やアメリカの大学にも編入可能で、毎年当校から多くの学生が編入していますので、大学側からも絶対の信頼を得ています。特にカナダで指折りの名門校であるUBCへは過半数の生徒が進学しており、とても良い関係にあります。
豊富な選択支に加え、プログラムの質も非常に高いのが当校の特徴です。当校出身者のGPA(Grade Point Average)が他校出身者に比べて高いのが、それを裏付けています。これには、当校の教師の質が大きく影響していると思います。大学の講師は研究第一が多い反面、当校では、教えることを生涯の務めとする熱意ある教師陣が教えています。教える事が好きで、生徒が学業で成功を収める事に全力を注ぎます。質問がいつでもでき、サポートを受けやすいのは、大学との大きな違いです。
ここまで充実したESLプログラムがあるのも、当校だけでしょう。当校のESLプログラム、LEAPとSTEPは、世界一だと自負しています。これは自信を持って言える事です。」
「BC州には大学が少ないため、大学入学は競争率が高く、とても困難です。しかもカナダの大学は日本と違い、入ってからも厳しい。成績が良くないと進級はできないので、1年目や2年目で落第する生徒が多いのが現実です。つまり、1年目から大学で勉強していても、それは有利にはならないということです。質の良いプログラムと熱意ある講師により、1-2年次で高GPAを獲得する当校の学生は、3年次に大学に編入する際にその学習力を発揮します。当校は、大学の勉強についていけるだけの学習スキルを身に付けられる場所であり、1-2年目をここで勉強する事によって、3-4年目の大学の授業で優秀な成績を収めることができるのです。」
「はい。大学の入学には、GPA以外に人間性をも問われる傾向があります。特にUBCでは、ボランティアやキャンプ・リーダーの経験等の自己PRの書類を提出し、学業以外の活動をしたか否かで合否が分かれる事があります。同じGPAを持っていれば、様々な場で活躍した学生の方が有利になるのです。そこで当校は、留学生が学業以外の活動を最大限に得られるよう、「Langara Plus」というプログラムを作りました。プログラムは、Social Events、Recreational Activities、Lifestyle Workshops、Study Skills Workshopsの4部から成っていて、個人では経験する事が難しい様々な活動の場を提供しています。
例えばSocial Eventsでは、カナダ文化や行事を経験する為のイベントや、カナダ人との交流の場を設けています。Recreational Activitiesではウインタースポーツ、ボーリング、ビリヤード、ヨガ、バスケットボールやバトミントンができます。大学側は、スポーツを通して健全な精神を養った学生を好んで受け入れたがりますので、これは良いポイントになるんです。Lifestyle Workshopsではバンクーバーでの暮らしに役立つワークショップを受けられる他、様々なボランティアを斡旋します。Study Skills Workshopsでは、選択試験の答え方、試験中のストレスへの対応の仕方、速読やノートのとり方等、学習スキルのサポートを提供しています。
これらのアクティビティーはポイント制で、専用のパスポートに記入できるシステムをとっています。ポイント数によって、金、銀、ブロンズで評価され、サーティフィケートも発行されますので、大学入学や就職の際に、これをプロファイルとして使うことができます。UBCは特にこのプログラムを高く評価しているので、参加した学生を積極的に受け入れていますよ。他のどの学校にもない、当校だけのサービス・プログラムなのでどんどん利用して欲しいと思います。」
まるで公園の様なキャンパスの敷地 | 緑が多く、通学しやすい立地 | 夕刻時も素敵なキャンパス |
キャンパス入り口 | 正面入り口ホール | インターナショナル・オフィス |
「LEAPは、カレッジや大学進学を目指す学生が、アカデミック・スキルを身に付けるプログラムです。ここで言うアカデミック・スキルとは、英語力と学習能力の2つを意味します。日本とカナダの大学では勉強の仕方が全く違います。カナダでは、プレゼンテーションやグループワーク、討論が多く、クラス内でどれだけ発言しているかが評価の対象になります。また、日本の様に丁寧にプリントを渡される事は少なく、授業内容は生徒が各自でノートにまとめなければなりません。
充分な英語力があっても、こういった大学で必要なスキルのトレーニングを受けていないと、授業にはついていけないでしょう。ですからLEAPでは、英語はもちろんの事、こういったカナダの大学で必要な学習スキルを徹底的に学びます。
カリキュラムは、リスニング・クラス、文法クラス、といった様なクラス分けをせず、総合的に全てのスキルを伸ばすように構成されています。1週間を通して同じテーマのもと、語彙、リーディング、リスニング、ノートのとり方、ディスカッション、プレゼンテーション、リサーチ、グループワーク、エッセイの書き方、授業中の質問や発言の仕方などを学んでいきます。テーマには、大学専門分野で学ぶ、経済学、心理学、生物学、社会学などのアカデミックなトピックを取り入れていますので、本科の模擬授業に近いですね。課題も大学で出るのと同じような内容です。教材は全て私達が独自に作り上げたもので、緻密に練られた非常に優れたカリキュラムです。
また、近年多くの教育機関で使われるようになった、ブラック・ボードというオンライン・システムを利用した課題もあります。当校でも50%の大学編入コースがこのシステムを導入しているので、LEAPにもそれを取り入れることにしました。これからの時代、コンピューターやインターネットはますます頻繁に使われる様になります。当校では教育界の流れや変化に対応できる様に、常にカリキュラムを見直し、生徒がカレッジや大学に進学しても、新しい勉強環境にスムーズに順応できるようにしています。
LEAPで訓練を受けた学生は、進学すると、カナダ人学生より効率良く課題をこなしていくこともできるんですよ。英語が母国語ではないぶん時間はかかっても、課題への取り組み方を知っているので、慌てる必要がないのです。校内で進学した生徒達に会うと、生き生きとそんな話をしてくれます。教師としてこんなに嬉しい事はないですね。」
「STEPは初級から中級向けの、コミュニケーション力をつけるためのプログラムです。授業内容は、生徒が英語で話す機会をできるだけ多くもてるように作られています。LEAPに入るための準備プログラムでもありますので、STEP修了後はほとんどの生徒がLEAPに進みますね。
カリキュラムは、クラス内授業と校外授業を通して、楽しく英語とカナダの文化を学べる内容になっています。グループを組み、テーマに沿った内容のフィールド・トリップや、リサーチ、グループ・プレゼンテーション等の課題に取り組みます。授業で扱うテーマは、カナダの文化、ニュース、地理、歴史、芸術、家族、犯罪など多岐に及び、興味深い記事を集めています。1つのテーマにつき5つ程課題をこなしていきますので、かなりの語彙が身につきますよ。こちらのプログラムも、教材は全て当校で作ったものです。ゲスト・スピーカーを招いてのワークショップもあり、カナダやバンクーバーの事を学びながら英語の上達を図ります。」
「中学生の時から留学を考えていて、高校を卒業してから、大学へ通うことを目標にカナダへ来ました。カナダを選んだのは、治安が良く、物価も比較的安くて、人種差別が少ないという理由からです。ランガラ・カレッジは、自分でインターネットで探して選びました。コミュニティーカレッジ付属のESLの方が私立の学校より厳しいと聞いていたので、あえてそういう環境に自分を置く方がいいだろうと思ったからです。最初の一年はホームステイをしていました。ホストファミリーは親切で食事も美味しく、とっても良かったですよ。
授業はSTEPから始まりLEAP6まで、大学編入に必要な点数を得るまで8ヶ月間みっちり英語を勉強しました。初級英語から大学編入まで通してずっとこの学校で勉強できるので、他の学校に移りたいとは思いません。学校のシステムがしっかりしていて、入学試験なしに進学できるし、学校の施設にも慣れていて、良い友達もたくさんいるので居心地が良いです。」
「はい。毎日2時間から4時間分の宿題が出ます。プレゼンテーションも多く、レベルが上がるにつれてトピックが難しくなっていきました。レベル3や4では、『これをまとめて発表しなさい。』と先生からプリントを渡されて、トピックも例えばチョコレートの作り方等シンプルなものでしたが、レベル6ぐらいになると、地球温暖化や、マクドナルドのマーケティング等のトピックになり、参考資料の読み物も自分で探してこないといけないので大変でした。でも課題は1つ1つきちんと準備していけば良い結果が出て嬉しいし、とても為になる事ばかりで力がついたと思います。」
「僕の取っている科学のコースでは、最初の一年は科学の基礎を学び、2年目からは化学分析や有機化学、無機化学等、より専門的な分野のクラスが入ってきます。テストはほぼ毎週あり、一日に複数のテストが重なることもあります。難しいけどとても面白いです。」
「やっぱり日本の友達がみんな大学生になっている中で、自分はまだ大学生じゃないということが、大きなプレッシャーですね。でも頑張っている充実感がそれに勝るし、キャンパスライフも楽しいので、日本でダラダラするよりは、思い切って留学して良かったと思います。」
「とにかく大学に入るのが目的なので、引き続き勉強を頑張ります。大学編入プログラムを受講中にワーク・パーミットがもらえるので、勉強に支障のない程度にアルバイトもしたいです。将来は日本、カナダにこだわらず、科学と英語両方を使える仕事に就ければいいなと思っています。」
太陽光の降りそそぐラウンジ | 広いカフェテリア | 図書室も充実しています。 |
みんな真剣なLEAPの授業 | 校内には自習できるスペースもたくさんあります。 | コンピューター・ルーム |
「大学院への入学のためにTOEFLのスコアを上げたくて学校を探していたら、LEAPを受講していた友達に、『アカデミックを勉強するならランガラ・カレッジしかない!』と勧められました。エージェントにも同じ様に勧められたので、自分で他の学校も見てみましたが、どこと比べてもLEAPプログラムが一番力のつく内容だと納得して決めました。」
「僕がこの学校に来て一番驚いたのが、なんと言っても先生方の良さです。先生が良いという評判は聞いてはいたんですけど、期待していた以上に素晴しい先生方です。授業も面白く充実しています。
この学校ではグループで取り組む課題が多くて、最初のうちはグループ討論やプレゼンテーションが僕にはすごくきつかったです。日本ではプレゼンテーションも一人でするものだったので、グループワークというのは全くした事がなかったんです。プレゼンテーションには、テーマとなる記事を渡されてから10分で用意をして即行でするものと、1週間かけてみんなで準備をして作り上げていくものとがあります。どちらもチームワークが問われる課題なので、面白くもあり、難しくもあります。パワーポイントを使って発表をするプレゼンテーションの時は、グループでパワーポイントを使える人は僕しかいなかったので、みんなに教えました。みんなそれぞれ、自分の知っていることを教え合って協力して作り上げるんです。先生方からはいつも、『クラスメートと協力しあって英語を伸ばせ。』と言われています。
グループワークではまず、グループを引っ張っていくリーダーを決めます。先生からランダムに選ばれるんですが、プレゼンテーションは頻繁にあるので、みんながリーダーを経験します。クラスでの発言が少ない大人しい人は、よく指名されますね。英語だけではなく、リーダーシップや協調性も学ぶプログラムで、すごく鍛えられます。7週間じゃ足りないくらいの内容を勉強するので、やる気がないと続かないと思います。宿題の量についていけなくなるんじゃないかな。でも1レベル上がるごとにすごく実力がつくのが分かります。僕のLEAP6のクラスメートはみんな、大学入学資格を満たすスコアを持っていますよ。それぐらい力がつくプログラムです。英語をとにかく伸ばしたい人にはすごくお勧めのプログラムです!」
「最近ではクラスで地震学を勉強しているので、それをテーマにしたプレゼンテーションをやりました。なんで地震が発生するのか、プレートはどんな風に動くか等をまとめて発表しました。完全に科学の世界ですよね。遺伝子工学や遺伝子の組み換えは、クラスで習ってとても面白かったので、その方面の勉強をもっとしたいと思うようになりました。1〜2週間で扱うトピックが変わるので、ファイルが一杯になるほど沢山のことが学べてすごく良いと思います。普通ESLでは扱わないような大学レベルのトピックなので、毎回楽しいし為になります。」
「そうですね。でも、LEAPで勉強している学生は、自分が将来やりたい事や、進路に関するビジョンをしっかり持っている人が多いと思います。僕は日本の大学での専門がエンジニアなので、なんとなくその方面でという考えは持っていましたが、LEAPで扱ういろいろなトピックを通して、今まで知らなかったことを学ぶ機会を得て興味が湧き、進路を絞り込むことができました。将来環境保護の仕事をするために、大学院でEnvironmental Scienceを専攻したいと思っています。LEAPのレベル7が終わったらTOEFLの試験を受けて、入学に必要な点数が取れれば、McGill大学院へ進むつもりです。」
STEP(初級英語)からLEAP(中級から上級英語)へ、そしてキャリア・プログラムや大学編入プログラムへと、エスカレーター式に上がれるシステムが心強いランガラ・カレッジ。留学生にも大学入学へのチャンスが生まれます。
このランガラ・カレッジ、昔はVancouver Community College(VCC)の一部だったそうです。VCCの3つのキャンパスのうちの1つ、大学編入プログラムが大半を占めるキャンパスだったのが、キャリアプログラムをメインに扱う他の二つのキャンパスから独立したのが始まりだということ。質の高いプログラムが豊富なのも頷けます。
LEAPとSTEPプログラムのために独自に開発された教材を見せていただきましたが、様々な分野の記事が引用されており、どれも興味深く、非常に密度の濃い内容でした。質問事項や課題もしっかりまとめられていて、単に英語教材とは呼びがたい程優れた教材です。こんな教材を使った授業を受ければ、英語以外にも学ぶ事が多く、視野が広がることでしょう。取材させて頂いた生徒さんは、お二人共しっかりと将来のビジョンを持ち、とても落ち着いていて、さすがLEAPで鍛えられただけはあるな、と感心しました。
公園のように緑豊かなキャンパスは、UBCとSFUの中間位置にあり、交通の便が良く通学にも便利です。地元カナダ人学生からも人気の高い学校です。