−生徒の国籍について教えてください。
はい、一つの国籍が30%以内という制限があります。おかげさまで国籍のバランスも良く、最近では日本人の割合は20%〜25%程度です。また、ILSCには地域別のネイティブスピーカーカウンセラーがいますので、留学中の生徒の様々な悩みを母国語で相談できるのが大きな特長となっています。具体的には、日本、韓国、中国・台湾、ラテンアメリカ(スペイン語系)、ヨーロッパ(ドイツ語系)、ヨーロッパ(フランス語系)のカウンセラーが、それぞれの生徒のカウンセリング及び地域別のマーケティングを担当しています。
★ILSCのプログラムを通
じて英語を使う応用力が身に付きました。
( Misatoさん:学生 午前TOEIC3時間、午後文法1.5時間/写真は日本人カウンセラーのひろみさんと撮影しました)
−カナダに留学に来たきっかけを教えて下さい。
「中学校のときから留学したくて両親を説得しようとしたのですが、だめだといわれてしまいました。それで高校の英語科があるところに進学したのですが、それでも留学したいという気持ちをずっと持っていました。でも、自分で勉強しているとなかなかわからなくて自信を無くてしてしまい、留学に行くきっかけがつかめませんでした。大学に進学してからアメリカからきた先生と話をしているうちに留学にいこうという決心がついたので、大学を卒業してからこちらに来ました。カナダにしたのは金額の面
でお徳だったのもあるし、札幌出身なので環境とかがにているのでバンクーバーに決めました。」
−ILSCに決めた理由は何ですか?
「最初南アフリカとか変わったところにある語学学校をインターネットで探したりしていたのですが、治安が悪いということもあり、代わりに治安がよくて物価も比較的安いカナダをエージェントさんから勧められました。コンピューター関係のことも学びたかったのもあり、選択の幅の広いILSCに決めました。」
−授業の様子や英語力について教えて下さい。
「こちらに来て約9ヶ月になりました。レベルはビギナー2から始まって今はインターミディエイト3くらいです。
TOEICの点数は高校のときは320点台だったんですが、TOEICコースに入ってすぐ受けたテストは高校のときの点数より350点以上も上がっていました。あとは本試験で結果
が出せればなと思っています。以前取っていたコミュニケーション・プログラムの授業を通
して英語をつかう応用力がとてもついたと感じています。ILSCでは生徒の興味があることを優先して教えてくれるスチューデント・センタード・ポリシーがあるので、やりたいことを生徒側から積極的に伝えることができます。フィールド・トリップ等もたくさんあり、実際に英語を使う機会に恵まれていると思います。」
−今後の予定を教えて下さい。
「コンピューター関係の専門学校に進学する予定です。コンピューターのことを詳しく勉強するつもりです。こちらでしばらく働く経験ができたらなとも思っていますが、日本に帰ったらベンチャー起業をしたいなあと考えています。」
★
ILSCのコミュニケーション・プログラムは実践的に英語を学びたい人に最適のプログラムです
(Lindaさん:Academic
Director /コミュニケーション・プログラムのディレクターも兼任されています
)
−日本人の生徒に人気の高いコミュニケーション・プログラムの特徴を教えて下さい。
「一番の特徴は他のプログラムと自由に組み合わせられるところにあると思います。例えば生徒は午前中コミュニケーション・プログラムと取って、午後は1.5時間コースのリスニングを取ったり、また3時間コースのドラマやビジネスコースを取ることも可能です。日本人の生徒の多くはコミュニケーション・プログラムを取りますが、このプログラムは英語を使うことに重点が置かれているので会話の比重が大きく、文法等に力はいれていないので、英語力にテコ入れをしたい人は午後のクラスで文法コースを取り入れるということも可能です。コミュニケーション・プログラムでは先生が専門的な文法事項を教えるというより、沢山例を挙げて生徒と一緒に学ぶスタイルを取っていて、クラス内のアクティビティーやプレゼンテーションも多く、実践的に英語を使うようになれることを主眼としています。生徒の要望もあればクラス外のアクティビティーに出かけることもあり、生徒は楽しんで学んでいます。他の一般
のESLでは自分がやりたいことというが自由に選べないことが多いので、生徒の主導権があるという意味でILSCは他の学校とは違う魅力があると思っています。
」
−生徒の英語力や進度はどのように把握していますか?
「生徒は入学するさいにインタビューとライティングとリーディンングのテストがあって、そこでレベル分けを行います。1セッション(4週間)が終ると、先生が生徒に約10分程度のインタビューを行い、生徒の進度や得意な点、苦手な点などを把握しています。日本人の生徒は英語を流暢に自信を持って話せることを目標にしている人が多いので、先生はそういった個人の目標にもきちんと目をかけるようにしています。」
−生徒の意見に沿って授業を決めていくスチューデント・センタード・ポリシーというのは日本人の生徒にはあまりなじみがないので最初は戸惑うのではないでしょうか?
「確かに最初生徒は自分がやりたいことが何なのかよくわからなくて、戸惑うこともあるかもしれません。生徒からたくさんの提案をしてもらうこともできますが、いくつかの選択肢のなかから自分達のニーズにあったものを選んでもらうという形をとることもできます。先生は生徒にいくつかのチョイスを与えて、生徒同士でどれがいいか話し合って決めてもらうのです。このテーマのなかからいくつか、あのテーマのなかからこれとこれといったように自由に組み合わせて興味のあること事柄から英語を学んでいくことができます。生徒主導の方針があるといっても、全て先生にまかされているわけではなく、きちんとレベルごとのクリアする課題やボキャブラリー等がありますので、アプローチが違うだけで学習する基本事項は全て同じです。」
−先生と生徒の相性が合わない時はどうされていますか?
「経験のある先生を雇って、他の先生が助けあうシステムになっています。きちんと使用期間をおいて授業を見学し、問題があったらすぐに面談をするようにしています。生徒がある先生とうまくいかないといったような場合、生徒は母国語が通じるカウンセラーがいますので、相談にいってしばらく様子をみているか、他のクラスに変えるかといった対応を取るようにしています。生徒に学校に満足してもらうというのはとても大切なことですので、きちんとケアが行き届くようなチェックシステムを作っています。
」
★優秀な先生とクラスメートに恵まれ、インターンとして充実した経験をしています。
(Shigeさん:Coorparative Education
Program/スモールビジネスのネットワークをつくるNPOで働いています)
(Rieさん:Coorparative
Education Program/バックパッカーのためのホステルで働いています)
−カナダに来たきっかけを教えて下さい。
Shigeさん:「姉が以前バンクーバーで英語を勉強していて、旅行で訪ねたのですが、人々がとてもフレンドリーだし、治安もよいのでカナダにしました。アメリカも考えたのですが、やっぱり治安が悪いとそれだけで色々と疲れてしまうということがあり、安全だということは大事だと思っています。」
Rieさん: 「カナダにくるのはこれで4回目になります。最初は短大の夏の研修でカナダに1ヶ月来たのですが、それでカナダが気に入りました。2回目は短大を卒業してから1年英語を勉強に来て、3回目は旅行です。今回はワーキングホリデーで来ました。」
−ILSCに決めた理由はなんですか?
Shigeさん:「トルコ人の友達が学校のエージェントをしていて、インターンをやりたかったので勧めてもらいました。ESLはビジネス英語を中心に1年勉強していたので、実際に企業で働く経験をしてみたいと思っていました。」
Rieさん:「ESLはもう1年勉強したので別
のことをやってみたいと感じていて、留学関係の本などを調べているうちにインターンシップに興味を持ちました。ILSCはインターンシップのプログラムが北米でももっとも充実している学校の1つであることがわかったので、こちらに決めました。」
−研修前の理論のクラスはどうでしたか?
Shigeさん:「研修の前のクラスはとてもよかったと思っています。直接コープに関係あることばかりをやったわけではないのですが、クラス自体もレベルが高く、ビジネスについての経験が豊かな先生に指導してもらうことができました。クラスメートもコスコや、コルゲート、ドイツ銀行とかサムソンとか大企業から学びに来ている人が多く、ビジネスに興味を持っている人が多かったのでとてもよかったと思います。」
Rieさん:「クラスは4週間だけでしたが、私もクラスメートに恵まれました。色々な国籍の人と知り合うことができました。Workplace
preparation Programというコースを受講しましたが、実用的なことを学べたのが良かったと思っています。レジュメの書き方とかすぐに役立つ知識が学べたのがありがたかったです。」
−今はどういった仕事をされていますか?
Shigeさん:「スモールビジネスのネットワークをつくるNPOで働いています。やっていることはありとあらゆる雑用?ですね。イベントの手伝いもやればバックオフィスで手伝いもするし、コンピューターに詳しいので修理等を頼まれることもあります。また実際に顧客に会うこともあります。最初は緊張しましたが、7週間たって今はずいぶんとなれてきました。」
Rieさん:
「 バックパッカーのためのホステルで働いています。受付などを担当しています。顧客はバックパックでの旅行者が主ですが、とても楽しく仕事ができています。」
−今後の予定を教えて下さい。
Shigeさん:「6月末にプログラムが終ったら、1ヶ月アメリカやヨーロッパを旅行して帰国する予定です。その後はネットベンチャーの起業をしようと計画しています。」
Rieさん:
「 とりえず今の仕事をおもいっきり楽しもうと思っています。その後はワーキングホリデービザがあるので、仕事を探したりしようと思っています。」
★ありとあらゆる表種のありとあらゆるレベルの仕事内容を準備しています!
(
Christineさん:Cooperative Education Director/夏期は生徒が増えてとても忙しいけれど充実しているそうです)
−Cooperative
Education Directorとしてのお仕事の内容を教えて下さい。
「中上級から上級に達した生徒でインターンシップに興味のある生徒に、適切な受け入れ企業を探してアレンジする仕事をしています。Cooperative
Education Programは4-12週間のプログラムで、前半はクラスでのビジネス英語かワークプレイス準備のための授業をうけ、後半は前半の期間と同じ期間で受け入れ先の企業で実際に働く経験をします。生徒は毎週私たちにレポートをすることになっており、フィードバックを得ています。」
−ホストカンパニーにはどのような企業がありますか?
「ビジネスにおける全業種です。マーケティング、エンジニアリング、サイエンス、テクノロジー、輸出入、ホテル業、ツアーリズム等、あげるときりがないですが、生徒からの幅広いリクエストに答えられるようにしています。生徒は第3希望までリクエストすることができますが、私たちはいつも第1希望の業種に生徒を送れるように努力しています。また、生徒と面
接をしてよく話し合い、どういったニーズをもっているのかを正確に把握するようにしています。時々、生徒自身が何に適しているかよくわかっていない場合は、色々やりたいことを尋ねた上、最適の業種を勧めることができます。また、生徒のビジネス経験によってどういったレベルの仕事ができるかも変わってきますが、ありとあらゆるレベルのポジション−例えば簡単なオフィスワークから高度なビジネスマネジメント業務まで−を用意しています。」
−受け入れ先の企業を探す基準はどのようなものですか?
「電話で話し合ったり実際に訪問して適切な企業をマーケティングしています。企業を選ぶ際に大切な基準はまず、職場が英語をよく話す環境であることです。静かなデスクワークだけの職場ではなかなか英語を実際に使う場面
がありません。また、適切な仕事内容があるかどうかも大切な基準です。データ入力だけをさせるような企業には生徒は送りません。それに生徒にとって通
いやすい場所にあることも大切です。このような条件を満たした受け入れ先を探すようにしています。現在約150社ほどと提携しています。」
★演劇やアートを通じて意識せずに自然と英語が身に付くスタイルの授業を提供しています
(
Maureenさん:Performing and Visual Arts Program Director/演劇のバックグラウンドがあり、インタビューの時は身振り手振りを交え、表情豊かに答えてもらいました。)
−生徒に人気のあるEnglish
through Acting and Teatherのコースについて教えて下さい。
「私のバックグラウンドが演劇や演劇の監督や脚本なので、生徒にも英語を実際に舞台の上で使うのはよい学習になるのではと考えたのがきっかけです。英語は紙の上のものではなく、実際に生活して使うものです。そういう面
からもドラマの練習は効果的であると思います。生徒は4週間で本当にいっぱいやることがあります。どういうストーリーにするか、どのキャラクターを演じるかを決めて、リハーサルを行います。練習を繰り返し、せりふを全部覚え、他の生徒の前で発表します。生徒のなかにはとても緊張する人もいますが、立派にステージに出て演じることができます。私自身いくら演劇の経験があっても外国語で演じるということはできないので、英語できちんとせりふを言える生徒達をほんとうに素晴らしいと思っています。生徒は30ページのスクリプトを自分のラインだけでなく、ほかの人のラインも練習を通
じて暗記してしまいます。その中にはきちんとしたイディオム表現や口語の言い回しが入っているので、自然と英語の表現力がつくようになっています。」
−Creative EnglishやEnglish through Artのコースについて教えて下さい。
「English through Artはピクチャージャーナル、絵日記から始まって写
真の撮影技術やBCのネイティブアートについても学んでいます。ソーシャルイシューのリサーチを行ってそれに関連した内容のポスターを作成したりアートに関連したグループワークを行っています。セッションの終わりにはその内容を発表することになっています。また、Creative
Englishはレベルの低い生徒も参加できるアートコースです。短い演劇をやって基本的な文法構造を覚えたり、テレビコマーシャルを作ることで比較級を上手にとりいれたりと、みえないところで英語の学習が効果
的に行えるしくみになっています。アートに関連する作業があるために根底にある英語の学習については生徒はあまり自覚的に気が付いてはいませんが、作業を通
して、身に付くようになっています。」
−新しくできた映画製作のコースや今後の新しいコース開設について教えて下さい。
「映画製作のコースでは演劇のコース同様スクリプト制作を生徒が行い、8-10分程度の内容のものをまとめます。シーンのブレイクダウンからロケーション、撮影、編集、照明等ありとあらゆることを生徒が協力して行い、最終的な作品を上映することになっています。これらの作品はILSCのホームページでも鑑賞できるようになっているので興味のある人は是非、ご覧になってください。また将来の計画ですが、音楽は人の心をひきつけるアートであり文化や歴史を反映したものなので、音楽に関連したコースを増やせればと考えています。」
★学校と授業の風景
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411 Haisting Campusでの授業。
ビジネスのコースです。
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411 Haisting Campusの3階は
天窓があり陽が射し込みます。
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411 Haisting Campusの2階
で行われている授業。
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411 Haisting Campusのラウンジ。
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Seymore Campusでの授業。
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Seymore Campusではクラスが
ガラス張りです。
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プレゼンテーション中。
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Seymore Campusにある
学生用のカフェ。
一般の人も利用できます。
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★生徒にとって生涯役に立ち、実用性のあることを生徒の興味に沿って学んでもらうことがILSCの最大の目的です
(Paulさん:President/インタビュー当日はラフな格好で、きさくな雰囲気でお話くださいました)
−学校創立の経緯について教えて下さい。
「私は社会人教育に携わる教師としての資格をもっています。語学指導の経験も長く、1960年代の半ばにはアフリカでフランス語を、1969年には日本で英語を教えたこともありました。ILSCを創立したのは、一方的になにかを教えるのではなく、生徒の関心や興味にこたえられるような方針をもつ学校をバンクーバーに作りたいという目標があったためです。同じような志を持つ仲間といっしょに協力して1991年に創立し現在に至っています。」
−ILSCの一番の特徴は何ですか?
「生徒が中心であるというスチューデント・センタード・ポリシーによって学校が動いていることが一番の特徴です。生徒の中には基礎的な英語力を伸ばしたい人、旅行の際の英会話を身につけたい人、ビジネスシーンでの英語を学びたい人など、様々なニーズがあります。そのニーズにきめ細かくこたえるためにILSCでは多種多様のプログラムを用意し、生徒の本当に興味があるコースで学んでほしいと思っています。クラスは平均10名程度の大きさですので、先生は生徒それぞれの意見を聞いてどういうアプローチから英語を学んでいくかを決めて授業をカスタマイズしていくことができるのです。このようにして生徒の要望を最大限に反映しようとするポリシーはILSCの最大の特徴だと思います。」
−学校が今のように大規模になると思いましたか?
「生徒にとって生涯役に立ち、実用性のあることを学んでもらうことが目的だったので、このように学校が大きくなることは予想していませんでした。生徒の興味があることを多岐に渡って提供するためにたくさんのプログラムを用意していますので、自然と規模が大きくなってきたのだと思います。」
−ILSC
が目標としていることは何でしょう?
「将来は他の教育機関、たとえば大学やカレッジ、専門学校などと直接提携関係を結び、ILSCの提供する様々な英語に関するプログラムを多くの人に経験してもらいたいと思っています。というのも、生徒にとって興味の対象が変わるたびに学校をしょっちゅう変えたり、2つの学校に同時に通
ったりするのは負担が大きいからです。自分が通っている学校に通いながら、他の学校のコースも取れるというふうなインテグレーションが可能になると教育の幅ももっと広がっていくのではと感じています。
また長期間滞在する生徒がカナダのモザイク的な文化にうまく対応していけるような指導をしていきたいと思っています。生徒のなかには移民の人、長期の学生、企業からの研究生、ワーキングホリデーの人など、カナダの文化のなかで長期に暮らす人が多くいます。そういう生徒にとって生活に必要な語学能力だけではなく、上手くカナダの文化に適応していってほしいと願っています。語学だけではなく、文化的なことも含めた質のよいエマージョンプログラムを提供していくことが今後の目標です。」