2004.04.30
HAWTHORN VANCOUVER
Canada Language Centre
『スタッフも先生もフレンドリー!HawthornグループのESL』
Canada Language Centreとして歴史のある英語学校が、オーストラリアのメルボルン大学を母体とするグループ校として、2002年に校名をHawthorn
Vancouverとしました。今までのカリキュラムを大事にしつつ、新しいプログラムにも取り組んでいます。
★Social Englishは、英語を自由に話し、友達をつくる時間。
(Miyukiさん(左)&Caseyさん(右):生徒/ 仲良し2人組み。)
−Hawthornを知ったきっかけと、現在のクラスを教えてください。
Casey:「韓国から、大学を休学して来ています。カナダに8ヶ月滞在しています。一般英語プログラムのあと、ビジネスプログラムの3ヶ月目を取っています。Hawthornは知り合いに進められたのがきっかけです。韓国の大学では、歴史を専攻していますが、卒業後、ビジネスの知識と英語の知識は絶対必要だ、と思ったので、このHawthornで英語とビジネス英語を学んで、より良い仕事を見つけるのに役立てたいです。」
−今日のビジネスクラスでは、何を学びましたか。
「朝のクラスでは、文化の違いによって、ビジネスの場面での挨拶の仕方がどのように違うか、国によって、改まった挨拶とはどのようなものであるか、です。午後は、午前に引き続き、改まった自己紹介の仕方を学び、そのあとは、TV番組を使って勉強しました。ディスカッション形式で、番組の中の2つのチームを比べて、各チームの優劣を分析しました。クラスメイトは、先月は10人、今月は少なくて3人です。ブラジルでファイナンシャルプランナーをしていた人や、オーストリアで会計の仕事をしていた人もいます。」
−これからの計画を教えてください。どんな仕事を見つけたいですか。
「帰国して仕事を見つけるつもりだったんですけど、こちらに来てみて、考えが変わりました。ワーキングホリデービザを取って、外国で働いてみたいです。他の国や文化も見てみたい。Miyukiのいる日本にも行ってみたい(笑)!」
−英語は上達していますか。
Miyuki:「最初はレベル2だったけれど、今は一番上のレベルです。10ヶ月目になります。最初からHawthornに留学しました。私の父は、バンクーバーに知り合いがたくさんいて、私のホストマザーも、父の知り合いです。Hawthornは、そのホストマザーに紹介してもらいました。他の学校は一切通ったことが無いので、比べられないんですけど、学校のスタッフと先生達はみんな親切で、いろいろ助けてくれるし、冗談を言い合ったり、とてもフレンドリーで、私達を笑わせてくれます。」
−ESLで特に好きな時間は?
「Social English。これは、先生とクラスの皆が、コーヒーショップに出掛けて、自由な会話をしています。今日はクラスメイトに、私の友人の話をしていました。クラスメイトと座るときもあるし、先生と同じテーブルに座ることもあります。学校のアクティビティや、ホームステイのこと、放課後の予定や、週末の予定など、いろいろなことを話します。クラスメイトと仲良くなるには、最高の時間。新しい生徒がクラスに入って来ても、このSocial
Englishの時間を一緒に過ごすと、すぐに仲良くなってます。」
★学校がHawtornに変わるずっと前から教えています。
(Lorraine先生/ESLをフルタイムで教えています。朝はビギナーレベル・午後はアドバンスレベル。)
−先生の経歴を教えてください。
「ブリティッシュコロンビア大学(UBC) で言語学の学位を取得しました。言葉というものがすごく好きだったんです 。UBCでさらに1年学んで、TESLのサーティフィケイトを取りました。そしてすぐHawthornに採用され、6年間ここで教師をしました。そのあと、名古屋の高校で2年間英語を教え、日本の英語教育について、深く理解しました。そしてまた、同じ学校に戻ってきたのです。」
−Hawthorn Vancouverでは、午前に口語的なスキルを勉強するのですね。
「午前の授業は、リスニングとスピーキングのクラスです。語彙を沢山学びますよ。間違えながら話す事は、大した問題ではありません。ビギナークラスの生徒は11人で、ほとんどの学生は、月曜日に入学したばかりですが、あと1ヶ月もしたら、『英語を話せる?』と聞かれた時に『YES!』と答えられるようになります。そういった変化を見るのは、教師としてとてもうれしい事です。元来みんな単語をよく知っているし、文法も知っているんですよね。」
―今日、朝のクラスでどんな授業を行いましたか。
「今日は、健康がテーマでした。一番下のレベルだから、昨日の宿題に出た語彙を使って、ゲーム形式で語彙の復習をしました。そのあと、薬をテーマに、『アドバイスをする』という状況で、実際に会話をしてみました。そのあと、身体の不調についてネイティブスピーカーが会話しているテープを注意深く聴いて、メモを取り、また聴いてみる、ということを繰り返しました。1週間ごとに同じテーマを取り上げ、関連する語彙を積み上げていきます。『文』ということより、『機能』に焦点をあてます。例えば、『アドバイスをする』、『共感を表現する』、『医者に訴える』という会話の『機能』を学ぶのです。」
―Social Englishの時間について。
「授業の時間は静かな学生たちも、Social Englishの時間は、注文した飲み物が冷めるのも気にせず、会話に熱中しています。休憩時間は10分間、別枠で設けていて、このSocial
Englishは授業の一部だから、教師はもちろん、クラス全員参加しますし、クラスメイトとはずっと英語を話すのです。トピックは特に決まっていないから、皆で週末の予定を立てたり、自分の母国のことを教えあったりするでしょう。この時間のねらいは、人から「はい、次はあなたの番ですから、英語を話してください」と人から指図されて、英語を話すのではなく、自分から英語を話し出すことができるように、というものです。学生たちが会話力に自信をつけるのに、とても効果があるんですよ。クラスメイトとより親しくなるのにも、この時間が一役買っていて、クラスで居心地良く勉強できます。それから、生徒と教師が隣同士で個人的なことを話す機会って、クラスではなかなか無いでしょう?このカリキュラムは、学校がCanada
Language Centreだった創立当初からずっとある、歴史あるカリキュラムなんですよ。」
―午後は、リーディング&ライティングのクラスでどんな授業をしましたか。
「午後のクラスでは、正確な英語に焦点を当てます。アドバンスレベルなので、『成功』というトピックで、かなり細かいところまで学びました。キャリアカウンセリング、自分の好きなことを見つける、という内容のリスニングをする前に、あらかじめ語彙や文法を紹介し、リスニングのあとに、その内容について深く学んでいきます。このトピックは、大学を休学して留学してきている生徒達にとって、興味深いものだったようです。そのあと、『秀才少年』というテーマの、14歳でアップル・コンピュータ社で働く少年を取り上げた短いビデオを見ました。メディアのヒーローとなった少年が、5年後に当時を振り返る、という内容です。明日の金曜日はこの主題でエッセイを宿題に出します。授業中に読み書きするわけではなく、読み書きの基となるような、会話の飛び交うエキサイティングな授業です。読み書きは、むしろ宿題に出すほうが多いですね。」
―教科書以外に、なにか追加の教材を工夫されていますか。
「多くの参考書や視聴覚教材を使って、個性的なクラスを作ります。自分の個人ファイルを使うほかに、学校がとても大きな資料室を持っているので、そこから視聴覚教材も利用出来るし、教師間でのコミュニケーションが盛んだから、『レベル3で、トピックはこれだけど、何か良いアクティビティがあるかしら?』と訊けば、3人の先生が『これは良いわよ』『こういうのもあるよ』と教えてくれますね。
」
★グループ化されても、学校の個性はそのままです。
(Larry先生(右):Assistant Director of Studies/日本語がとても堪能で、マーケティングも担当。)
(Tanyaさん(下):Assistant Director of Studies /とてもフレンドリーな学校スタッフ。)
―Hawthorn Vancouverの特徴を教えてください。
「まず学生の国籍が豊富な点。スイス、メキシコ、ブラジル、韓国、台湾、ベトナム、タイなどです。オフィスが世界中にあるので、そこから直接生徒が来ることも多いです。Hawthron
Vancouverの強みは、なんと言っても安定性。そしてグループ内の学校間で、多くの情報を分かち合えるから、EAPプログラムやIELTSプログラムは、バンクーバー校では比較的新しいプログラムにも関わらず、高い品質のものを提供できます。学生にとって、学校間の移動が簡単にできるのも、得点です。スコットランドのエジンバラ校で英語を学ぶもよし、オーストラリア校に行くこともできますよ。でも先生方はCanada
Language Centreの頃からここで教えていて、カリキュラムもそのまま残されています。グループ化されても、学校の個性はそのままです。」
−EAPプログラムについて教えてください。
「EAPは、さらに上を目指し、大学やカレッジに進学を目指す留学生の『Pathway』、つまり進路を提供する12週間単位のプログラムです。EAPは、英語を学ぶと同時に、リサーチ、プレゼンテーション、エッセイライティングなどのアカデミック勉強方法を学ぶことができるのが特徴です。準備段階として、英語力を上げつつアカデミック英語を勉強しながら進路を考えるには最適のコースです。」
−TEENプログラムと、KIDSプログラムについて教えてください。
「TEENプログラムは年間を通して開講されており、一般英語に重点を置いています。7・8月に『ハイスクール準備のための夏季集中講座』を開講しています。トピックは、英語、数学、化学、歴史、社会科学といったハイスクールの科目に焦点を当てていますので、ハイスクールの新学期(9月)に備えるのに最適なブリッジプログラムです。KIDSプログラムは6−8歳のKIDSを対象とする、カナダの公立校へのブリッジプログラムで、夏季だけ開講しています。」
★学校と授業の風景
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リーディング&ライティングのビギナークラスはとても大きなクラス。今週入学してきた生徒がほとんどです。
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アドバンスクラスの午後のリーディング&ライティング授業風景。
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ケンブリッジクラスは、FCEとCAE、CPEのクラスがありますが、どれもヨーロッパの学生に人気。レベルはかなり高いです。
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メールやインターネットができるように20台の最新鋭マシンが用意されています。今は午後3時で、CALLと呼ばれるコンピュータ学習のクラスが行われています。
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ラウンジ件ランチルーム。右手にはキッチンが揃っています。
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入り口からラウンジの間にあるアクティビティコーナーには、様々な情報が揃っている。スチューデントサービスのEddieさんは、Johnnyさんと共にアクティビティもしばしば担当。
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先生達のスペースが受付のすぐ反対側にあり、とても広く、開放的。Jonny「でも先生達は、もっとスペースがほしいと言ってるよ(笑)」
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建物一階の様子。大きな青い看板が目印。 |
★EAPは、フルタイムのアカデミック準備プログラムです。
(Christine先生/EAP:English
for Academic Purposeの午後の授業を担当。)
−先生の経歴を教えてください。
「ブリティッシュコロンビア大学で、英文学の学士号を取得しました。大学卒業後、公立のハイスクールでボランティアをしてみて、自分は教えることを楽しんでいる自分を発見したの。その後スペインのバルセロナで英語を教えていました。ケンブリッジのCELTAサーティフィケイトも取得済みです。3年前から、Hawthornバンクーバーで教えています。今は午後パートタイムで教えていて、同時に、英国のマンチェスター大学の遠隔教育で、教育の修士号を取得中です。」
−担当のクラスについて、教えてください。
「1年半前から、EAP(English for Accademic Purpose)を教えています。これは大学やカレッジに進学を目指すESLの学生のための、フルタイムのブリッジ・プログラムです。リーディングやライティングのスキルだけではなく、会話やリスニングのスキルも同時に伸ばしますし、背景はアカデミックですが、トピックは誰でも興味の持てるものです。時間割は、午前は会話とリスニング、午後はリーディング・ライティング+アカデミックの学習方法を学びます。また、TOEFLやIELTSの模擬テストはしませんが、そういったアカデミック系の英語試験にも大いに応用できる内容です。
現在の学生は、ベトナムから男性1人、女性2人、日本から男性1人、韓国の女性の5人で、ランガラカレッジを志望している学生が一人います。彼女は、最終的にUBCの商学士の資格取得を目指しています。北米では、カレッジから大学への編入が盛んだから、彼女もランガラで大学1・2年次の単位を取得し、それをUBCに移行する予定です。もうひとりの学生は、母国の大学を休学して留学していて、私立のビジネス専門学校への入学を希望しています。」
−本日のクラスの内容は。
「実は、今週は12週間セッションの第1週目だったんです。言語学的に効果的に語学を学ぶ方法や、必要とされる具体的な勉強法を学びました。例えば、英-英辞書の使い方をより深く学んだり、新聞の記事を分析する方法などです。月末には、大きなプロジェクトを出します。プロジェクトは、普段いつもクラスでやっているライティングより、さらに量の多いエッセイライティングだったり、調査のプロジェクトだと、筆記とプレゼンテーションを組み合わせたものだったり、10分のパワーポイントを使ったプレゼンテーションだったりします。3ヶ月のコースの中に、3つの大きなプロジェクトがあります。ワード、エクセル、パワーポイントなどのコンピュータスキルも、プログラムの一部です。もちろん、多くの学生はそういったソフトウエアに慣れていますが、ビジネスに関連付けて、より機能的に使える状況に慣れてもらいます。」
−エッセイの主題は、どういったものですか。
「それまでに勉強してきたテーマを網羅するものです。例えば、環境問題を前の週にやっていたら、プロジェクトの主題は、それをさらに厚くしたもの、例えば『環境問題の原因と結果』というような、発展形です。週ごとのテーマは、もともと決まっており、文化&コミュニケーション、テクノロジー、科学など、大学で学ぶ科目を取り上げていきます。」
★ビジネス英語は、総合的なビジネスコミュニケーションを学ぶ科目です。
(Larry先生:今週の午後は特別に、ビジネスクラスを担当。1992年に日本で英語を教え始めて以来、教師です。)
―ビジネスプログラムの内容について教えてください。
「ビジネスプログラムは、12週間ごとにカリキュラムを繰り返す、フルタイムのプログラムです。ビジネスで使える実践的な英語力をつけるため、リーディング、ライティング、スピーキング、リスニングといった全てのスキルを網羅しています。さらに、個人やグループ単位のプレゼンテーションが毎月行われるし、授業で学んだことを、学校の外で実際に見学したりする機会も設けています。今月のテーマは国際貿易、先月は労働関係、来月はストックマーケットです。就業経験や知識は、必ずしも要りません。というのも、ビジネスに興味がありさえすれば、こういった授業をこなすうちに、ビジネス語彙を自然に覚えていくことができますからね。このクラスは、Formality、つまり丁寧な、改まった使い方の英語を学ぶことも狙いです。」
−今日は、ビジネスクラスの学生達は、どのようなことを勉強しましたか。
「今日の午後、僕が担当した授業では、『Apprentice(実習生)』というリアリティーテレビ番組を皆で見て、生の英語のリスニングをしたあと、それについてディスカッションしました。ビデオを基に、こんなにいろいろなことができます。それになんといっても最新の、興味深い内容だから、生徒達も楽しんで勉強できます。」
<取材後記>
Hawthorn-Vancouverは、メルボルン大学が持つ『メルボルン大学プライベート』の持つグループ校の一つです。オーストラリアを始め、スコットランド、シンガポール、オマーンなどにも姉妹校があるそうです。とはいっても、メルボルン大学進学用の学校というわけではありません。先生達は、100%カナダ人で、教材もカナダで使われているものを使用しています。プログラムはESLを中心に、ビジネス英語、EAP、TEEN、KIDSといった構成で、Canada
Language Centre創立以来のカリキュラムが生かされています。
外国語を習い始めた頃の、『話すことが単純に楽しい、話したくてたまらない』という純粋な気持ち。Hawthorn-VancouverのSocial
Englishは、そんな学生達を中心に据えた時間です。授業は全体的に、視聴覚教材を効果的に使った、学生を飽きさせない工夫がなされています。間違えてもいい、とにかく英語に親しもう、そんな自由でフレンドリーな校風の学校ですから、中学・高校の英語が嫌いだった方も、楽しんで英語を勉強できるのではないでしょうか。
またアクティビティは、専属のコーディネーターが2週間に5回の割合で用意しています。アクティビティコーナーは、その担当者が腕によりを掛けたディスプレイがなされていて、どの国籍の学生でも楽しめるように配慮されています。
レポート Jpcanada.com取材班(kiri)
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